税務コラムの執筆にあたって
会計事務所の業務をしていると、税務上の扱いの判断に困る場面が多々発生する。
こういった場合、基本的にはインターネットで検索することになるわけだが、ありがたいことに先人の税理士や公認会計士が自身のホームページなどで分かりやすく解説してくれている。
…のだが、そもそも、個人がネット上で書いている内容などwikipediaの記事のようなもので、情報源としては何の証拠能力も持たない。
勿論悪意を持ってデタラメを吹聴している人はいないだろうが、それでもその人の認識が間違っているかもしれないし、法改正等によってその内容が既に過去のものとなっている可能性もある。
確たるところは国税庁のHPに記載されている内容くらいなものだが、国税庁のHPから根拠を探そうとしてもなかなか見つけられないことも多い。
個人が書いた記事を見る度に私が常々思っているのは、国税庁のHPの該当するページを出典として貼っておいてくれればいいのに…ということである。親切なサイトだと条文や通達の番号を入れてくれてあるが、それすら無い場合も少なくない。
そこで、日常の業務をしていて調べ物をした際には、備忘も兼ねて自分のHPに結論を書いてリンクも残しておくようにしよう、と思い至った次第である。
そういった経緯であるから、信頼性のあるリンクを貼っておくことを第一義としている。究極のところ、私が書いた文章自体は後から私が読んで理解できさえすれば良いとすら思っている。検索してここへ流れ着いた人を国税庁のHPへ誘導するのが私の役割だ。
いずれは対話型AIの精度が向上し的確なソースを一瞬で示してくれるようになるのだろうが、日本の税制の細かいケースなんてAIの学習順位はかなり遅いだろうし、少なくともそれまでは個人的なナレッジの蓄積として記録を続けていく所存である。
まあ、そうなってからもきっと趣味で続けていくのでしょうね。
2025/03/31